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カヤックを個人輸入する

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カヤックフィッシング用のカヤックを個人輸入したい!

ま、こんな事を考えるのはそんなに多くないですよね。ネットなり実店舗に行けば色々なカヤックの中から、自分の気に入った一艇を選ぶ事が出来ます。恐らくその流れが一般的ですよね。僕の場合は、どうしても『足漕ぎペダルタイプのシットオンカヤック』が欲しかったのですが、その際にネットで探した限りですと『在庫無し』か『40,50万円』という感じでした。僕の希望に合わなかった為、直接海外のメーカーへ連絡する事から始めました。

カヤックを始めて輸入した時の写真

自分で輸入する際のメリット:

  • 製造元と直接やり取りが出来る場合は、カヤックに対する不安点を解消出来る
  • 受注生産の場合であれば、デザインモデル・色などを指定出来る
  • 日本国内であまり流通していない(又は全く流通していない)カヤックを手にする事が出来る
  • 手に入れるまでの悪戦苦闘があるので、結構楽しい
  • 探しに探して自分が納得した1艇を手にする事が出来る

 

自分で輸入する際のデメリット:

  • 自分で輸入する=必ずしも安い訳ではない
  • 場合によっては現地の輸出通関・船の手配も自分で行う必要がある
  • 輸入通関の対応が求められる
  • 商品代金を送金しても、商品が送られてこないのでは?という心配をするかも
  • ネットショップで買い物して品物が手元に届くといった手軽さではなく、本格的な輸入実務が求められるので結構大変

 

カヤック製造会社は殆どの場合FCL(Full Container Load、コンテナ満載)で貨物を海外へ輸出しています。つまり、20Feetなり40Feetコンテナにカヤックをパンパンに詰め込んで輸出する訳です。ところが、僕の様にカヤック1艇だけを輸入したい場合、殆どの製造会社さんは発送を嫌がる可能性があります。なぜなら、1艇だけ送っても彼らにとっては大した利益にならないからです。

『1艇を送るのも、40艇を送るのも、どちらも船会社とやりとりをし輸出通関をする必要があるので貿易実務としては労力は一緒です。異なるのは製造の個数ですね。』と言う事で、カヤック1艇をメーカーから直接輸入するというのは一般的にはあまり行われていないかと思います。

また、カヤックを生産している会社としては、『Dealer(代理店)から購入してください』と問い合わせ対応する事が殆どかと思います。僕が今まで何社かのメーカーに問い合わせた際は、こういった返事ばかりでした。困るのは、自分の欲しいメーカー・ブランドのカヤックを日本で取り扱っている代理店が存在しない時です。日本国内で買いたくても買えないという残念な悪循環になります。製造会社は『BtoC』を行わない傾向があるので難題です。

『海外のDealerから買おう!』と思っても、Dealerさんが自分の欲しい商品を持っていない場合もあります。そういう時はBackorderやSpecialOrderといって、メーカーからDealerへ取り寄せる必要があります。そうなってくると結構な時間がかかるので、待つしかありませんね。

また、Dealerさんの殆どは輸出経験があまりないハズですので、輸出に対する苦手意識もあると思います。彼らは普通に『自分達はDomestic(国内)オンリーしか配達手配しないから~』と言ってきます。

 

カヤック購入の様子

2019年6月、僕が日本国内のネットショップで調べる限り欲しいカヤックが見つからなかったので、直接製造会社へ連絡した方が早いと思い、僕は自分でカヤックを輸入する事にしました。貿易実務に関しては、普段から仕事で行っている為、苦手意識はありませんでした。

で、カヤック一艇(一艘)だけを輸入する事に対する相手(製造会社)とのやり取りに関しては、交渉次第でOKが出るでしょう。交渉次第というのがポイントです。BtoC対応をしていないメーカーが多いと思いますので、直接入手するには少しコツが必要です☺

最初は小さくて低価格なカヤックが無難なのかな?って思ったのですが、多分その後もっと良いカヤックが欲しくなるのでは?と悩みました。最終的にサイズもそれなりの大きさ(3.2m)で、そして足漕ぎ(ペダル式)のカヤックにする事にしました。

僕は自分の本業で、日常から海外のサプライヤーやインポーターと英語で電話やメールのやり取りしてます。なので、今回の自分のカヤックも製造元へ直接連絡をして、色々と質問をしたり、細かいやり取りをして納得した上で手配をしました。(自分の初めての趣味のカヤック選びとなると、気合いが違います!)

発注した物:

  • 足漕ぎシーカヤック本体(ペダル式)
  • カヤックを運ぶアルミ製の台車(ドーリー)
  • 車でカヤックを運ぶ時に使用するパッド(車の上に設置、ベルトでカヤックを巻く)

シーカヤック

そして7月1日に製造元の近くの港を出航した僕のカヤックは7月5日に横浜港へ予定通り到着しました。その後、輸入通関を行い、各種支払い等を済ませました。この時は仕事でお付き合いのある通関士さんに窓口になってもらい輸入通関を済ませました☺

 

税関検査が必要との事だったので、通関士さんと一緒に現場へ行きました。

税関X線検査

↑横浜税関で僕も立会いをして、X線検査が行われました。

X線が終わると、梱包を解いて中身のチェック。Invoiceに記載されている商品以外の物は特に同封されていなかったので、問題無しという事で輸入許可となりました。カヤックが珍しかったのか?ぞろぞろと大勢の税関職員さんが出てきて質問攻めにあいました。『え、これで何するの?海行くの?』等…。

次に通関士さんと一緒にカヤックを車に乗せ、ベルトで縛り付けて税関の検査場を後にしました。この時は現場の方がとても親切でフォークリフトにカヤックを載せて、僕の車の高さまで持ち上げてくれました!これだけでもだいぶ楽です。カヤック自体は30kg近くあるので…。

カヤックを車に積む

勿論、帰り道はゆっくり慎重に車を運転しました。

家に着いて梱包をすべて取り除いて、念願のカヤックとご対面です!

初めてのシーカヤック

自分が欲しかった形と色のカヤックがちゃんと手元に届きました。3.2mと結構大きい本体なので、気軽に置ける物ではないのですが、ゲットしたからには相棒として海に行くのを楽しもう!という気持ちになりました。

 

このカヤックを輸入する事に決めた理由

実はカヤックを作っているメーカーって何社もあって、それぞれ見た目は似ているけど若干異なるカヤックを作ってます。ザックリとまとめると、『大・中・小のサイズがあって、凄く簡単な装備だけのもあれば、ちょっと色々工夫された商品もある』って感じでしょうか。

足漕ぎカヤック

僕がカヤックを決める際にチェックしたポイント:

  • ペダル式(足漕ぎ式)である
  • ある程度大きいサイズのカヤック
  • カヤックにオプショングッズが付けやすそうなもの(艤装というらしい)
  • 本体前と後ろにあるハンドル
  • 製造会社の担当者の方とのコミュニケーション

こんな感じです。

 

ペダル式(足漕ぎ式)は遠くの沖へ行くのにあった方が楽であろうと思ったのと、カヤックフィッシングのブログやYouTubeを見てると、最初は小さいやつで楽しんで数年以内にペダル式を買いました!というような内容の記事を目にしたので、『最終的に行きつくのはそこか』と思いました。

サイズに関しては、小さい方が小回りがききそうに見えるのですが、安定性がどーなんだろう?と気になったので、大きくて重たい物にしました。

オプションを足す事(艤装)については、本体にレールが付いているので、ここにアレコレ足せるでしょ!って思った程度です。

カヤックについている持ち手ですが、これは色々なカヤック本体を見て一番気になった点でした。だって本体が30KG近くあるのに、持つところがシッカリしてないと手が痛そうに思えて。例えば金属製の持ち手をネジで付けた様なやつだと、スポって抜けないか?心配になりました。なので、このカヤック本体にあるハンドル部分は僕にとって重要な決め手でした。

最後に窓口の方とのコミュニケーションですが、何度もオンタイムでチャットしてやり取りをしました。その際に英語だったのですが、あちら側の担当者さんも元留学経験がるのか?普通に問題なく英語でやり取り出来たのが良かったです。言いたい事を言って、相手が理解してくれたし、相手の主張も僕にはよく伝わってきたので、安心してやり取りが出来ました。

 

輸入は船便になる

航空貨物で手配出来れば、早く日本に輸入出来ますが、3mを超える貨物になると空輸会社もお取り扱いをしてくれない事が殆どです。それに、もし空輸で手配出来たとしたら『輸送コスト』が物凄く高くなります。ですので、こういった大きな貨物は船便になるのが一般的です。もしカヤック1艘だけならDryコンテナのLCL(Less than Container Load)という他の方々とコンテナをシェアする(混載する)形でシッピングされます。

船便は輸送コストが安いので、Ocean Freight(輸送費)だけでみるとほんの数万円1~3万円ぐらい?でくるかもしれません。ただし、輸出時の通関と、輸入時の通関にかかるコストは別ですので、その両方分は海上輸送コスト以上になるとみておきましょう。船が日本に到着したら、船からコンテナを取り出す作業がありますし、コンテナ内部から今度はカヤックを取り出す作業もあります。それぞれに人が関わっており、人件費や港内の移動費もかかってきます。また、税関検査もあるでしょうから、立ち合いに掛かるコストも発生するでしょう。

 

輸入・貿易業務を出来そうならTry!
  • 海外のサイトで欲しいカヤックを見つけるのは楽です(でも日本へ発送対応しないディーラーも多いので注意!)
  • 購入したいカヤックは近くの国際港へ運ばれ、輸出通関を通る必要があります(あなたは手配出来ますか?)
  • 船で輸送するには現地フォーワーダーに連絡をし保税倉庫・輸出通関・コンテナ詰めを手配する必要があります

まず海外とのやり取りをして、欲しいカヤックの発注が出来れば、次は輸入業務になってきます。幸運にも日本の輸送会社を見つけて、現地からカヤックを輸送出来る場合もあるかもしれません。僕の経験上では日本の会社さんは色々が割高に感じます。出来れば、現地のフォーワーダーにメール・電話をして見積もりを取ったり、実務をアレンジする方がお得感があると思います。

ここら辺は言葉の問題ではなく実務的な話になってきますので、貿易実務に不安がある方は、書店等へ行き、情報収集をされるのがお勧めです。書店に並んでいる本は、恐らく輸入の際のTODOをまとめた情報と予想します。海外の現地で出航させるやり方は書いていないかもしれません・・・。

それか、輸入実務が出来る方に代行を依頼するのも良いかもしれません。

何か質問等あれば、気軽にメールしてくださいね☺

 

カヤック複数輸入 僕の《2艇目》カヤックはカナダ製造のエンジン取り付け可能な艇で、パーソナルボートと呼んでも良いような面白い艇でした!2回乗って、バスフィッシングの方にお譲りしましたが… 😮

Surfski:サーフスキーカヤックの輸入 僕の《3艇目》の艇はスポーツカヤックと言えば良いんでしょうか。細くて、長くて、釣り専用ではない艇です。同じ艇を使って約半年パドリングレッスンを受けていたので、輸入前の段階から『こういうカヤック』と分かっていたので、その点は安心感がありました!

 

 😮 

 

 

カヤックの輸入サポート、久しぶりに再会しよかな~と思ってます。
ご興味がある方いれば、メッセージお気軽に!!

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