Werner(ワーナー)パドルを修理?する事に!
ま、修理という程、大げさな事じゃないのですが、もしかしたら同じようなトラブルに合っていて困っている人がいるかもしれないので、念の為Blogに書いて残しておこうと思います。
こちらのパドルは近所のヤスさんのパドルでWerner、ブランド名ワーナーのKalliste(カリステ・カリスタ?)というやつです。最近一緒にカヤックを漕いでいて僕に付いてくるのが遅いな~と思っていたのですが、もしかしたらパドルに問題があって困っているのかな?と思い、海上で一度このワーナーパドルを使わせてもらいました。
で、ひと漕ぎ目で僕はグラっと体制を崩し、一瞬コケるか!?とビックリしました。お借りして実際に漕いでみて僕が問題と感じたのは2ピースパドル(シャフト)の右・左の角度です。15度設定になっているようでした。ワーナーパドルは、勿論簡単に角度調整出来ます。でも、ヤスさんのパドルは2つの問題が・・・。
- 1ヶ月近く、2ピースパドルが外れない(抜けない)ので1本ものになっている不便さ…
- 右左のシャフトを分離出来ない為、パドルの角度調整が出来ない…(角度調整ボタンが押した状態から戻らない)
という、ストレスフルな状態だったんです 😮
230cmぐらいですかね?まーまー長いフラットブレードパドルで、持った感じはとても軽いです。
過去何度か、ヤスさんと僕と二人でこのパドルを持ち、綱引きをするような感じで引っ張り合ったのですが、それでも抜けません。ねじる事も出来なかった。この症状が出たのは、12月初旬に一度カヤックに乗り海上で漕いで、その後家に帰ってから直ぐに2ピースに分けなかった、又はその時点で既に固着?していて外す事が出来なかったらしいです。
シャフトが抜けないのは不便
彼のパドルを預かり、どーにか直せないか?考え始めました。パドルのシャフトってオスメスがあって、かなりキツキツにフィットするのが一般的。そのわずかな隙間に何かが挟まると抜けにくくなるって事ですよね~。僕もWernerパドル持っていますが、そこまでキツキツではなく、出し入れが難しい訳じゃないんですけどね。。。
まずは1mmぐらいある右左シャフトの隙間と、ボタンの穴にシリコンスプレーを流し込み1時間ほど放置。
念の為ということで、マスキングテープ。
この穴にもシリコンスプレーをして、シャフト中央に液が流れるようにパドルは立てかけて置きました。
シリコン液が染みたであろう1時間後、引き離しをしようとトライしましたが、びくともしない。うーん。
という事で、何か別の方法が良いのではないか?と思いネットで情報を調べ始めました。日本語で調べるとあまり情報が表示されないので、英語で調べ始めました。お~色々出てくる!アメリカ、ヨーロッパのカヤックユーザーによる掲示板だったり、Blog記事が出てきますね~。その中から使えそうな記事内容を絞り込んで探します。
URL: https://www.paddlinglight.com/articles/technique/kayak-paddle-stuck-together-this-is-how-to-get-it-apart/
この2011年のBlog記事が良さそう!と思い実践する事に。
ザックリ言うと、パドルシャフトにはオスメスがあるので、メス側のシャフトにヘアードライヤーの温風を当てて、シャフトを温めてから抜いてみろ!って内容。その通りやったところ・・・、スポっと抜けたーーー!!!
14年前の記事に救われたーーー 😮
ボタンが動かない問題の解決法は?
さて、よーやくパドルが2ピースに分かれるようになったのですが、かといって角度調整ボタンは沈んだまま。普通であれば押すと戻ってくるボタンですが、Stuckしたままなんですよね~。とりあえず中がどんな風になっているのか?Checkする事にしました。
まずは壊れていない僕のShunaを見てみる。
シャフトのメス側(ボタン有側)の中を覗くと、バネ、突起物、内径ピッタリの受けの様なプラスチックが見えます。
こちらがヤスさんのパドル↓
僕のShunaの写真と比較すると、ヤスさんのパドルの方は突起物が真ん中に位置し(ボタンがStuckしてる為)、バネが見えない!
って事は、バネが外れて存在しないのか??バネの跳ね返しがないから、ボタンが戻ってこないって事なのかな~。
謎が謎を呼ぶ!!
そこでまた英語サイトを色々と調べ始めました。
- Werner paddle stuck
- Werner paddle button jamming
- Werner paddle ferrule button problems
と、思いつく事を色々と打ち込み検索していて、2020年のこの記事に出会う!
この記事を書いたユーザーもワーナーパドルのボタンがStuckする問題にブチ当たり、何とか解決したので、記事にして残しておきます・・・と。
で、この画像は、ワーナー社が特許を申請した際のボタンの図面だそうです。
なるほど~。この断面図を見ると、バネがどーなっているか?が分かりますね。
という事は、ヤスさんのパドルはもしかしたらバネは中に埋もれている可能性がある。何らかの問題でバネが動けない状態である可能性が出てきました!
何らか…、
砂だろ!!
写真、拡大して見ると、これ砂だよね!?
リヒトさんにも聞いたところ、数年前に同じ問題があったらしく、その時はシャフト内にお湯を入れて、いじったら何とか直ったとの事。という事で、僕も同じことをやってみる!まずはボタンの上からテープをして、差し入れるお湯が漏れないようにし、60度ぐらい(高温過ぎは怖い)のお湯を入れる、出す、入れるを数回繰り返し、テープの上からボタンを押す、くりくりする、を繰り返す。テープを外す、ボタンお押す、シャフト内部にマイナスドライバーを突き刺し、突起物を外側へ押し、ボタンを戻すを繰り返したところ、徐々に動き始めた!
で、何度もこのIN OUT動作をやったところ、スムーズにボタンが動く様になりました!
結果、ボタンは当たり前のように戻るように。
シャフトの繋ぎ目の箇所、黒色が濃いのはシリコンスプレー液ですね。本当であればパーツクリーナーでシリコン液は落とし切った方が良いと思うのですが、しばらく様子見という事でこのままの状態で返却しました。
無事、2ピースに戻ったパドル!
良かった~ 😮
パドルが抜けない時 → シリコンスプレーとヘアードライヤー
ボタンが戻らない時 → ぬるま湯入れて、押す、マイナスドライバーで中から戻す
これが正解!とは言いませんが、僕はこれでお友達のパドルを直しました~
最後に:
Wernerパドルはとても軽量です。軽量=樹脂量が少ないと僕は思ってるので、軽い代わりに弱いパドル、シャフトと思っています。無理に引っ張る、曲げる、ねじる等の動きを加えると簡単に壊れる可能性があると思ってます。僕とヤスさんが二人でパドルを引っ張り合いをしましたが、ヤバそうと思ったので、直ぐに辞めました。というか、辞めて正解でした。このデリケートなパドルに問題が発生したら、出来るだけ壊さないやり方で何とか直せないか?直した人がいないか?と情報を探すのが良いなと思います。日本語での情報は少ないので、英語でのGoogle検索がお勧めです!
どーでも良い話:
Wernerのパドル、ヤスさんから預かってメンテナンスしたやつですが、これって僕の勝手な考えだとシャフトは「ドライカーボン」で、ブレードは「ウェットカーボン」なんかな~と思ってます。ちょっと気になって海外コンテンツを調べたのですが、ハッキリその通り!と分かる情報には出会えてないです。ま、ドライ・ウェット、だから何?って話なんですが、触った事によって、ちょっと興味が湧いた程度の、どーでも良い話 😮